2008年2月12日火曜日

姿 勢 (08.02.12)

 背筋を伸ばして胸を張る「気をつけ」は、一見すると真っ直ぐで綺麗な姿勢のように見えます。しかし、実際にやってみると背中の筋肉が緊張し、とても窮屈な姿勢であることがわかります。当然、不自然な姿勢を長時間維持することはできません。


双葉山定次の肖像

日本人の本来の立位姿勢は、現代に息づく武道でも伝承されている「上虚下実(じょうきょかじつ)」であるといわれます。下半身はしっかり地に立ち、上半身は無駄な緊張を排除した自然体です。名横綱として知られる「双葉山」が、美しい日本人の立ち姿の例として取り上げられることがありますが、その写真をみると身体に無駄な緊張感がなく、自然で美しく、しかも隙がない立ち方に見えます。


* 国立国会図書館HP画像。画像の複製には国立国会図書館の許諾が必要。 


 姿勢は日常の身体の使い方から大きく影響を受けます。前かがみの動作が習慣になれば、身体は適応し、猫背になりやすくなります。四六時中、姿勢を意識し続けるのは難しいことですが、気がついたときは直ぐに修正する習慣は身につけたいところです。

 加齢や活動不足による姿勢保持筋力の低下も不良姿勢をつくりますが、鍛えれば90歳を超えても筋力は強くなります。カラダづくりに遅すぎる年齢はありません。