2008年9月19日金曜日

逆もまた真なり(08.09.19)


 以前、NHKで、坂の多い長崎の住民と、平地の住民の体力を比較するという科学番組をみたことがあります。体力比較の結果、坂の多い街に住む人の方が、平地に住む人よりも優れた体力を保持しているという内容がそこでは示されていました。
 生活環境が、健康体力づくりに大きな影響を及ぼすということですが、例えば坂の上にある住居を見て、「身体に負担をかける不便な場所にある」と考える人が多いかもしれませんが、「身体が自然に鍛えられる絶好の場所にある」と考えることもできるわけです。
 利便性追求の結果、身体脆弱化傾向にある現代人は後者のようなポジティブな思考をする必要があるのかもしれません。

 逆もまた真なりといいますが、ひとつの面だけをみていると真実がぼやけてしまうことがあります。
●バリアフリー化で転等予防 → 身体を使わない環境は転等しやすい身体をつくる
●膝が痛くて歩けない → 歩かない生活習慣が膝痛をつくる
●転等予防教室 → 上手に転ぶ練習
●薬を飲んで病気治療 → 自然治癒力(免疫力)を高め病気予防
●太っているので動くのが億劫 → 動かない習慣が肥満をつくる
●ニーズをとらえた商品(マーケットイン) → 商品力がニーズを産む(プロダクトイン)

 考えると色々なことが浮かびます。必ずしも一方が正しくて、もう一方が間違っているわけではありません。二律背反が、さらなるアイデアを生む可能性もあります。固定観念にとらわれない自由な発想を心がけたいものです。(自戒を込めて)