2012年1月18日水曜日

アンチエイジング・トレーニング(12.01.18)

 筋肉には、瞬発力には乏しいが、持久力に優れた赤筋と、持久力には乏しいが瞬発力に優れる白筋があります。そしてヒトの体を構成する赤筋と白筋の割合には個人差があり、長距離選手は赤筋の割合が高く、短距離選手は白筋の割合が高いことが報告されています。
 遠方を周遊するカツオやマグロなどの遠海魚は赤身が多く、近海に生息するタイやヒラメは白身であることから、赤筋=マグロタイプ(スタミナ型)、白筋=ヒラメタイプ(スピード型)と説明されることもあります。

 高齢になるとスピードタイプの白筋が減少するといわれており、高齢者の動作が緩慢であることの原因の一つとして考えられています。視点を変えれば、白筋を刺激することが、キビキビとした動作や若々しい体づくりにつながる可能性を示しているともいえるでしょう。

 [ウェイトを下げる動作が白筋を刺激する] 
 ウェイトトレーニングには、ウェイトを上げる局面と下げる局面があります。例えば、アームカールでは、腕を曲げる時に主働筋である上腕二頭筋が短縮します。この局面を短縮性筋活動といいます。

 反対にウェイトを下ろしていくときは、上腕二頭筋は伸ばされながら、筋活動を行っています。これを、伸長性筋活動といいますが、短縮性筋活動に比べて、白筋がよく使われることがわかっています。つまり、上げる動作よりもウェイトを下ろす動作の方がより白筋を刺激するということです。
 マシントレーニングでも、多くの人はウェイトを上げることばかりを意識して、下ろすときには力を抜いてしまうケースをよくみかけます。ガシャンと下ろしているのは力を抜いている証拠です。
 「完全にコントロールしながら、ウェイトをゆっくり下ろす動作が白筋を刺激し、若々しいカラダづくりにつながります」というメッセージが、トレーニングする人のモチベーションを高めてくれるかもしれません。

0 件のコメント:

コメントを投稿