2013年2月17日日曜日

効かせない筋トレも必要(13.02.17)


 ジムにいると筋トレ愛好者同士の、「このやり方は効くね」とか「効いた」という会話を耳にすることがあります。「効く」とは、本来、「効果がある」という意味ですが、この場合の「効く」とは狙った筋肉に、強い刺激を受けた感覚があることを意味しています。
 トレーニングのベテランほど効かせる技術が高く、比較的軽い重量でも効かせることができるようです。筋肉がパンパンに張った時などに「効いた!」という筋トレマニアの満足げな声が聞こえてきます。

 基本的にトレーニングは、その目的に合った方法で行う必要があります。筋肉づくりが目的であれば、確かに「効かせるトレーニング」は有効でしょう。但し、スポーツパフォーマンス向上が目的であれば、「効かせるトレーニング」ばかりを行うのは問題です。

 「効かせるトレーニングが上手い人」とは、「短時間に局所疲労を起こす人」と言い変えることができるかもしれません。しかし、スポーツシーンで、すぐに局所疲労を起こすようでは、パフォーマンスを発揮することができません。
 例えば水泳の選手が25mを泳いだ時点で、広背筋に「効いた!」と感じるようならば、当然その後は、スピードに乗った泳ぎはできないでしょう。

 スポーツパフォーマンスを考えるならば、同じ重量を上げるときでも、疲労感が少なく楽に上げられる方がいいに決まっています。局所へ効いた感じはないが、相当程度のトレーニングをこなせる体づくり。あえて、「効かせない」という技術にも注目する必要があるのではないでしょうか。
 何事にも、目的があって、そこへ到達するための手段(方法)があります。トレーニングもしかり。今やっている方法が目的に合っているかどうか、時々は、振り返ってみたいものです。

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