厚労省研究班の調査では、ヒザ痛に悩む中高齢者は全国で1800万人。 65歳以上では3人に1人の割合。ヒザ痛者が要介護に移行するリスクは、5.7倍と試算しています。
虚弱化した高齢者に筋トレを勧め介護予防につなげようとする考えがありますが、ヒザに痛みがあれば筋トレどころではありません。腰痛も同様ですが、痛みの緩和や不自由な日常動作を改善することが優先されるべきでしょう。
動作意識や動作法を少し変えるだけでヒザや腰への負担が軽減され、ラクに動作できるようになることが少なくありません。例えば、ヒザを曲げる時、ヒザだけが曲がることはありません。必ず、股関節と足首が同時に動きます。ヒザの曲げ伸ばし動作では、ヒザを意識するのではなく、股関節を意識しながら上手く使えるようになると、ヒザへの負担が軽くなります。
具体的には左右の足裏全体がバランスよくフラットに接地した状態を維持しながらヒザの曲げ伸ばしを行います。そうすると足首・ヒザ・股関節がバランスよく連動した動作となるのでヒザ屈伸がラクになります。
女性ではヒザを曲げるときに、ヒザが内側に入り過ぎる人を多く見かけます。これはヒザを痛めやすい動作なので修正したいところですが、ヒザの動きだけを意識しても直すことは難しいでしょう。
このような動作をする人は足裏の内側に体重が乗っていますので、足裏感覚からアプローチする方法が有効かもしれません。内側・外側・爪先側・踵側のいずれにも偏ることなくバランスよく足裏全体でフラットに接地しながら動作することがポイントです。そうすることで、捩じれを防ぎヒザを良い位置にキープした動作をすることができます。
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