農耕時代に現れた支配者に対して、働かされる方の被支配者は“腹がへっては戦ができぬ”と食事を要求し抵抗します。食事をとると眠くなるので、支配者は“食べてすぐ寝ると牛になる”とたしなめ、労働強化をしたという説があります。 食後は副交感神経が優位になることを考えれば、生理学的には“親が死んでも食休み”ということになりますが、空腹で低血糖状態になれば力が出せないということもあるでしょう。
このようなことを考えると、栄養素やカロリーについての情報は多いのですが、それを食す時の心身の状態と栄養吸収との関係や、食事・活動・休息の順番やタイミングに関する情報がとても少ないことが気になります。食べて直ぐに活動したり、精神的ストレスにさらされるような状況と、楽しく食べて、食後、充分にリラックスできる状況では、同じ内容の食事であっても栄養の吸収は大きく異なるはずです。
口に入る前のカロリーや栄養素ばかりに気をとられ過ぎると、大切なことを見失ってしまうかもしれません。
関節をまたいで筋肉が骨についており、筋肉を縮めることで動作が起こります。したがって、しっかりと動作を行うためには、適度な筋肉の強さが必要です。このことは、筋肉を“鍛える”という発想につながります。しかし、動作に影響を及ぼす筋肉同士のバランスを調えるという発想も、忘れてはならないでしょう。


アフリカのブッシュマンとロンドンの住民の血圧を比較したTruswellの興味深い報告(1972年)があります。ロンドンの住民は、加齢に伴い血圧が急上昇していますが、20~75歳までのブッシュマンの年代別血圧は、上が120mmhg前後、下は70mmhg前後で加齢に伴う血圧上昇がありません。